昨日までふつうに行っていたのに、玄関で「行きたくない」と言い出す。
家で英語の本を出すと、逃げていく。
そうなると、続けるかやめるかを、その場で決めなければいけない気がしてきます。
でも、決めるのはたぶん今日じゃないと思っています。
この記事では、決める前に確かめられることを、公的資料で裏が取れる範囲だけ並べました。
私の家のやり方ではなく、国が何と言っているかを先に置きます。
子供が英語を嫌がるとき、最初に切り分けるのは「英語」か「それ以外」か
先に結論です。
嫌がっている対象が英語そのものとは限りません。
分けて見たい候補は、だいたいこの4つでした。
| 嫌がっている対象 | よくあらわれ方 |
|---|---|
| 英語という教科・内容 | 家でも教室でも英語だけ避ける |
| その場所・その先生 | 英語以外の習い事は行くのに、そこだけ行きたがらない |
| 時間帯・体力 | 夕方や習い事のハシゴの日だけ機嫌が悪い |
| できない・分からない感じ | 周りより遅れていると本人が感じている |
この4つは、対応がまったく違います。
3つ目なら曜日を変えるだけで終わることもあります。
4つ目なら、そもそも求められている水準を親が誤解している可能性があります。
だから、順番として次に見るのは学校が求めている水準です。
子供が英語を嫌がる前に、学校が求めている水準を親が知っておく
「うちの子、遅れているのでは」という不安が、そのまま家の圧力になることがあります。
なので、国が小学校に求めている水準を、告示から拾いました。
| 項目 | 小3・小4「外国語活動」 | 小5・小6「外国語」 |
|---|---|---|
| 位置づけ | 教科ではない | 教科 |
| 目標の言葉 | コミュニケーションを図る素地 | コミュニケーションを図る基礎 |
| 領域 | 3つ(聞くこと/話すこと[やり取り]/話すこと[発表]) | 5つ(+読むこと/書くこと) |
| 年間の授業時数 | 35単位時間 | 70単位時間 |
出典=文部科学省 小学校学習指導要領(平成29年告示)/学習指導要領解説(外国語活動・外国語編)
3年生と4年生は、聞くことと話すことだけです。
読み書きは5年生から入ります。
その5年生の「書くこと」も、告示の文言は「大文字、小文字を活字体で書くことができるようにする」でした。
つまり、アルファベットを活字体で書けることから始まります。
35単位時間は35週で割ると週1コマ。
国が学校でやると決めている量は、これです。
学習指導要領の全体像は学習指導要領「生きる力」と外国語教育について知るにまとまっています。
ここを読むと、家で「もう5歳なのに書けない」と焦る必要が薄れます。
焦りが減ると、子どもへの言い方が変わります。
嫌がる原因が家の空気だった場合、ここだけで動くことがあります。
子供が英語を嫌がるとき、量と時間を先に減らしてみる
内容を変える前に、量を減らすほうが早いことがあります。
減らす候補は3つです。
- 1回の長さ(家庭学習なら10分を5分に)
- 週の回数
- 画面の前の時間
3つ目については、公的な推奨があります。
WHOが2019年に出した発表によると、スクリーンタイムは1歳未満と1歳では推奨されず、2歳は1時間以下が望ましく、3〜4歳は1時間以下であるべき、とされています。
WHOは同じ発表で、画面の代わりに読み聞かせ・お話・歌・パズルといった、画面を使わないやり取りをすすめています。
英語のタブレット教材と英語の動画が両方あると、この1時間はすぐに埋まります。
⛔ この推奨は5歳未満が対象です。
5歳以上について同じ数字が示されているわけではないので、そこは正確に書いておきます。
それでも、疲れているから嫌がるという筋は、量を減らすだけで確かめられます。
1週間だけ半分にしてみて、機嫌が戻るかを見る。
戻れば内容の問題ではなかった、という切り分けができます。
子供が英語を嫌がる気持ちを、判断材料の1つとして扱う
嫌がっていることを、単なるわがままとして処理しないほうがいいと思っています。
こども家庭庁は、こども基本法のページで、この法律にもとづく取り組みが6つの基本理念をもとに行われると説明しています。
条文そのものはこども家庭庁が公開しているこども基本法パンフレットで読めます。
やさしい表現のパンフレット(やさしい版)もあります。
⛔ この法律は、家庭内の習い事を続けるかどうかを決める法律ではありません。
ただ、子どもの意見を聞くことが国の方針として置かれているという事実は、親の判断の後押しになります。
我が家では、「やめる/続ける」を子どもに丸投げしない代わりに、「何が嫌だったか」だけは必ず1回聞くようにしています。
答えが「先生の声が大きい」だったら、やめる話ではなく席を変える話になります。
聞かないと、そこには一生たどりつきません。
子供が英語を嫌がるまま続けるかどうかは、契約の条件を見てから決める
やめると決めたあとに、お金の話でもう一度もめることがあります。
先に契約の形を知っておくと、判断が落ち着きます。
消費者庁の特定継続的役務提供のページには、対象となる7つの役務(エステティック、美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービス)が挙げられています。
語学教室については、期間が「2月を超えるもの」・金額が「5万円を超えるもの」が要件として示されています。
そして、次の3つが同じページに書かれていました。
- 法定書面を受け取った日から8日以内はクーリング・オフができる
- 中途解約のとき、役務の提供開始前に請求できる上限は1万5000円
- 提供開始後は、すでに提供された役務の対価相当額に加えて「5万円又は契約残額の20%に相当する額のいずれか低い額」が上限
※ この「1万5000円」と「5万円」は、特定商取引に関する法律施行令の別表に書かれている上限額です。条文に税込・税抜の区別はありません(2026年9月12日にe-Gov法令APIで全文を取得し、「税込」「税抜」「税別」「消費税」がいずれも0件であることを機械で確認しました)。
制度の全体像は消費者庁 特定商取引法にあります。
⛔ すべての子供英会話がこの要件に当たるわけではありません。
月額制で、いつでも解約できる形のサービスもあります。
だから、自分の契約がどちらなのかを書面で確かめるのが最初です。
困ったときの相談先としては、独立行政法人 国民生活センターが公的な窓口です。
消費者ホットライン「188」も、同センターのサイトから確認できます。
子供が英語を嫌がるときの選択肢は、やめる・休む・変えるの3つ
「続ける」か「やめる」かの2択にすると、決めきれなくなります。
実際には、あいだに「休む」と「変える」があります。
| 選択肢 | 向いている場面 | 先に確かめること |
|---|---|---|
| 休む | 疲れ・時期的なもの・下の子の出産など、家の事情が重なっているとき | 休会の可否と休会中の費用(規約) |
| 変える | 先生・曜日・形式(教室↔オンライン)が合っていないとき | 変更にかかる費用と手続きの期限 |
| やめる | 英語そのものを長く嫌がっていて、量を減らしても戻らないとき | 中途解約の条件と、返金の上限 |
真ん中の「変える」がいちばん見落とされます。
同じ英語でも、集団が苦手な子と、画面が苦手な子では、合う形がまったく違います。
⛔ どれが正しいかは、家庭ごとに違います。
公的資料に「嫌がったらやめるべき」と書かれた記述は、今回どこにも見つかりませんでした。
見つかったのは、やめるときの手続きと上限額のルールだけです。
子供が英語を嫌がる時期を越えたあと、親が現在地を見失わないために
いったん休んだり形を変えたりすると、今度は「これで合っているのか」が分からなくなります。
物差しを1つだけ置いておくと、そこに戻れます。
私が使っているのは英検Can-doリストです。
英検の公式サイトによると、これは「各級に合格するための技能別の目標となる英語力」を示したもので、1級から5級までが対象です。
同じページには、CEFRや学習指導要領における英語力の考え方を踏まえて作成された、とも書かれています。
⛔ 受けさせるためではありません。
3か月に1回、親が5級の項目を読むだけです。
「まだここは無理だな」ではなく、「この前これができていたな」を1つ見つけるために使っています。
嫌がっている時期は、伸びていないように見えます。
でも、見えていないだけのことも多いと思っています。
子供が英語を嫌がることについて、よくある質問
Q. 嫌がったらすぐにやめさせるべきですか。
公的資料に、その判断基準は書かれていませんでした。
先に「量を減らす」「曜日や先生を変える」を試すと、原因の切り分けができます。
Q. 一度やめたら、もう英語をやらせないほうがいいですか。
学校の英語は3年生から始まり、5年生から教科になります(年70単位時間)。
家庭でやめても、学校では必ず始まります。
その前提で「今は休む」という選び方はできます。
Q. 教室に行きたがらないのですが、オンラインなら続くでしょうか。
集団が苦手な子には形式を変える意味があります。
ただし家で受ける場合は、画面の前の時間が増えます。
WHOは5歳未満について、スクリーンタイムを1時間以下(3〜4歳)としています。
Q. 途中でやめると、支払ったお金は戻りますか。
契約が特定継続的役務提供(語学教室で期間2か月超・5万円超)に当たる場合、中途解約時に事業者が請求できる額に上限があります。
当たらない契約もあるので、契約書面で確認してください。
Q. 子どもに「やめたい?」と聞いていいのでしょうか。
こども家庭庁は、こども基本法にもとづく取り組みが6つの基本理念のもとに行われると説明しています。
決定を丸投げするのではなく、何が嫌だったかを1つ聞くだけでも、選択肢が増えます。
子供が英語を嫌がる件で開いた公式ページ
- 文部科学省 小学校学習指導要領(平成29年告示)PDF
- 文部科学省 小学校学習指導要領解説(外国語活動・外国語編)
- 文部科学省 学習指導要領「生きる力」
- 文部科学省 外国語教育について知る
- こども家庭庁 こども基本法
- WHO|To grow up healthy, children need to sit less and play more(2019-04-24)
- 消費者庁 特定継続的役務提供
- 消費者庁 特定商取引法
- 独立行政法人 国民生活センター
- 公益財団法人 日本英語検定協会 英検Can-doリスト
子供が英語を嫌がる件についての、情報の確認日と免責
本記事の内容は、2026年9月8日に上記の公式ページを開いて確認したものです。
制度・規約・公開資料は変わることがあります。
契約に関することは、必ずご自身の契約書面と、各社の最新の規約をご確認ください。
子どもの発達や気持ちのあらわれ方には、大きな個人差があります。
この記事は、特定の対応をすすめたり、効果を保証したりするものではありません。
長く続く様子の変化や、園・学校に行きたがらない状態が重なっているときは、園・学校の先生や、かかりつけの小児科など、お子さんを直接見ている方にご相談ください。
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