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小学校の英語の評価は3・4年と5・6年でまったく別の付き方をする。通知表に数字が無い理由を通知の本文で確かめた

学期末に持って帰ってきた通知表を、玄関で開いてしまいました。

英語の欄に、短い文章が数行だけ書いてありました。

算数や国語には数字が並んでいるのに、英語のところだけ数字がありません。

良いのか悪いのか、正直まったく分かりませんでした。

私は、そのもやもやを自分の感覚で決めたくなかったので、学習指導要領と文部科学省の通知と法令を開いて読み直しました。

この記事に書いてあるのは、そこに書いてあったことと、書いていなかったことだけです。

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小学校の英語の評価は、3・4年と5・6年でまったく別の付き方をする

先に結論を書きます。

同じ「英語」に見えても、3・4年と5・6年では、通知表や指導要録に残る形が違います。

3・4年は外国語活動、5・6年は外国語という名前で、法令上の扱いそのものが別でした。

学年名前教科かどうか記録の形
小1・小2欄なし——
小3・小4外国語活動教科ではない文章で端的に記述
小5・小6外国語教科観点別(A・B・C)と評定(3・2・1)

出典=学校教育法施行規則(e-Gov法令検索)第50条/文部科学省 別紙1 小学校及び特別支援学校小学部の指導要録に記載する事項等

つまり、3年生の英語に数字が付いていないのは、先生の手抜きでも、うちの子が特別なのでもありません。

国が示した形が、そもそもそうなっているからです。

小学校の通知表には、法令で決まった様式がない

ここが、私がいちばん驚いたところです。

学校教育法施行規則の全文を機械で検索したところ、「通知表」も「通信簿」も0件でした。

同じ全文で「指導要録」は17件出てきます。

法令が作れと言っているのは、通知表ではなく指導要録のほうでした。

学校教育法施行規則第24条には「校長は、その学校に在学する児童等の指導要録を作成しなければならない」と書かれています。

一方の通知表について、文部科学省の通知は「いわゆる通知表」という言い方をしていて、その記載事項は学校が定めるものとして扱われています。

だから、通知表の形は市区町村や学校によって違います。

ママ友の学校と欄の数が違っても、どちらかが間違っているわけではありませんでした。

比べる相手は、隣の学校ではなく、国が示した指導要録のほうだと分かりました。

小学校の外国語が「教科」になったことは、法令の条文に書いてある

学校教育法施行規則第50条は、小学校の教育課程を次のように並べています。

  • 各教科=国語、社会、算数、理科、生活、音楽、図画工作、家庭、体育及び外国語
  • 特別の教科である道徳
  • 外国語活動
  • 総合的な学習の時間
  • 特別活動

「外国語」は各教科の中に入っていて、「外国語活動」は各教科の外に、別立てで置かれています。

評定が付くのは、この条文でいう「各教科」のほうです。

授業の量も、小学校学習指導要領(平成29年告示)の別表第一で分かれていました。

学年教科等年間の授業時数1単位時間
小3・小4外国語活動3545分
小5・小6外国語7045分

出典=文部科学省 小学校学習指導要領(平成29年告示)(別表第一)

小学校の英語の評価は3つの観点で見る。名前は通知に書いてある

評価の観点の名前は、平成31年3月29日付けの通知(30文科初第1845号)にはっきり書かれていました。

「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点です。

これは、学習指導要領が目標を「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力等」「学びに向かう力、人間性等」の三つの柱で整理したことに対応しています。

ここで、正直に書いておきたいことがあります。

小学校学習指導要領の告示そのものを全文検索すると、「指導要録」は0件、「評定」も小学校の章には出てきませんでした。

つまり、3観点も評定も、学習指導要領そのものには書かれていません。

書かれているのは、そのあとに出た文部科学省の通知と、その別紙のほうでした。

通知表の話をするときに読むべき紙は、学習指導要領ではなく、この通知です。

さらに、評価の観点を最終的に決めるのは国ではなく設置者(市区町村の教育委員会など)だと、別紙1に書かれています。

小学校3年生以上の教科に付く「3・2・1」が何を意味するか

別紙1には、記号と数字の意味がそのまま書いてありました。

欄記号通知の言葉
観点別学習状況A「十分満足できる」状況と判断されるもの
観点別学習状況B「おおむね満足できる」状況と判断されるもの
観点別学習状況C「努力を要する」状況と判断されるもの
評定3「十分満足できる」状況と判断されるもの
評定2「おおむね満足できる」状況と判断されるもの
評定1「努力を要する」状況と判断されるもの

Bと2は、どちらも「おおむね満足できる」です。

真ん中は「ふつう」や「平均」ではなく、目標に届いているという意味でした。

評定が付くのは「第3学年以上の各学年の各教科」だと別紙1に書かれています。

そして、評定をどう決めるかの計算方法については、「評定の適切な決定方法等については、各学校において定める」とだけ書かれていました。

国は、3と2の境目を数式では決めていません。

また、「相対評価」「割合」「分布」という語で通知と別紙1の全文を検索しましたが、いずれも0件でした。

Aを何人までにする、といった枠の定めは、少なくともこの2つの文書には見つかりませんでした。

小学校3・4年の外国語活動に、数字が付かない理由

別紙1の「3 外国語活動の記録」には、こう書かれています。

評価の観点を記入した上で、それらの観点に照らして、児童の学習状況に顕著な事項がある場合にその特徴を記入する等、児童にどのような力が身に付いたかを文章で端的に記述する、という書き方です。

「顕著な事項がある場合に」と条件が付いています。

だから、外国語活動の欄が短くても、空欄に近くても、それ自体が悪い評価という意味にはなりません。

また、この通知で変わった点として、従来は観点別に分かれていた文章記述欄を一本化したことが挙げられています。

欄が1つにまとまったので、以前より文章が短く見えることがあります。

私は、これを知るまで「去年より短い=評価が下がった」と読んでいました。

そう読む根拠は、通知のどこにもありませんでした。

小学校5・6年の外国語で、先生が何を見ているか

観点ごとの「趣旨」は、通知の別紙4に一覧で載っていました。

小学校の外国語(5・6年)について書かれていたことを、要点だけ表にします。

観点別紙4に書かれた趣旨(要点)
知識・技能音声・文字・語彙・表現・文構造・言語の働きなどについて日本語との違いに気付き、知識を理解している。読むこと、書くことに慣れ親しんでいる。実際のコミュニケーションで活用できる基礎的な技能を身に付けている。
思考・判断・表現目的や場面、状況などに応じて、身近で簡単な事柄について聞いたり話したりして、自分の考えや気持ちなどを伝え合っている。慣れ親しんだ語彙や表現を推測しながら読んだり、語順を意識しながら書いたりしている。
主体的に学習に取り組む態度外国語の背景にある文化に対する理解を深め、他者に配慮しながら、主体的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとしている。

出典=文部科学省 別紙4 各教科等・各学年等の評価の観点等及びその趣旨(PDF)

「読むこと、書くことに慣れ親しんでいる」という言い方に、私は少し力が抜けました。

「正しく書ける」ではなく「慣れ親しんでいる」でした。

3・4年の外国語活動のほうは、さらに手前の言葉で書かれています。

「体験的に理解を深めている」「日本語と外国語の音声の違い等に気付いている」「音声や基本的な表現に慣れ親しんでいる」の3つでした。

小学校の「態度」の評価は、挙手の回数ではないと通知が書いている

ここは、読んでいていちばん驚いた箇所です。

通知は、それまでの「関心・意欲・態度」の観点について、課題をこう書いていました。

挙手の回数や毎時間ノートをとっているかなど、性格や行動面の傾向が一時的に表出された場面を捉える評価であるような誤解が払拭しきれていない、という指摘です。

国の側が、その読み方を誤解だと名指しで書いていました。

そのうえで、新しい「主体的に学習に取り組む態度」の中身を、通知はこう定義しています。

知識及び技能を獲得したり、思考力・判断力・表現力等を身に付けたりすることに向けた粘り強い取組の中で、自らの学習を調整しようとしているかどうかを含めて評価する、という書き方でした。

「手を挙げた回数」ではなく、「うまくいかないときにやり方を変えられるか」を見る、と読めます。

人前で話すのが苦手な子の親としては、ここを知れたのが大きかったです。

なお、「学びに向かう力、人間性等」のうち、感性や思いやりなど観点別の評価になじまない部分は個人内評価として扱い、日々の教育活動の中で子どもに伝えることが重要だ、とも書かれていました。

小学校の指導要録の参考様式を開いて、欄の並びを写した

文部科学省は、指導要録の参考様式をPDFで公開しています。

実際に開いて、英語に関係する欄だけを書き写しました。

欄の名前中の行学年の列
各教科の学習の記録(外国語)知識・技能/思考・判断・表現/主体的に学習に取り組む態度/評定1〜6の列がある
外国語活動の記録知識・技能/思考・判断・表現/主体的に学習に取り組む態度3と4の行だけ

出典=文部科学省 小学校指導要録(参考様式)PDF

外国語活動の欄には、そもそも「評定」という行がありませんでした。

数字を入れる場所が、様式の段階で用意されていないということです。

各教科の欄は1年から6年までの列がありますが、外国語の授業そのものは5・6年にしかありません。

そして評定については、別紙1が「第3学年以上」と限定しています。

この2つを重ねると、英語で評定が付きうるのは5・6年だけ、と読めます。

小学校の英語の評価について、確かめられなかったこと

分からなかったことも、そのまま書きます。

  • 通知表を学期に何回渡すか。これは学校が決めることで、国の文書には回数の定めが見つかりませんでした。
  • テストの点数を評定にどう換算するか。「各学校において定める」とだけ書かれていて、換算式は示されていません。
  • お子さんの学校の通知表に、どの観点名が並ぶか。評価の観点は設置者が設定するので、この記事では特定できません。
  • 英検などの外部検定が評定に直結するか。通知は外部試験の結果を「教師が行う学習評価の補完材料」と位置づけていて、それ以上のことは書かれていませんでした。

ここから先は、担任の先生に聞くしかない領域でした。

調べたうえで聞くと、聞き方が具体的になります。

小学校の英語の評価を読んだあとに、今日、家で決められること

私が読み終わってから、家で決めたのは3つでした。

  • 3・4年の英語の欄で一喜一憂するのをやめる。数字が付かない設計だと分かったので、文章の長さで判断しない。
  • 通知表の観点名を、一度そのまま書き写す。観点は設置者が決めるので、自分の子の学校の言葉で把握しておく。
  • 面談で聞く質問を1つに絞る。「うちの子が、うまくいかないときにやり方を変えている場面はありますか」と聞く。

3つ目は、通知が書いていた「自らの学習を調整しようとしているか」をそのまま質問に変えたものです。

抽象的に「どうですか」と聞くより、答えてもらいやすくなりました。

通知には、学習評価の方針を事前に子ども自身と共有する場面を設けることが重要だ、とも書かれています。

評価の基準は、親にも子にも、隠されているものではありませんでした。

小学校の英語の評価を確かめるために開いた公式ページ

小学校の英語の評価に関する情報の確認日と免責

本記事の内容は、2026年9月12日に上記の公式ページを開いて確認したものです。

制度・様式・公開資料は変わることがあります。

最新の情報は、それぞれの公式ページでご確認ください。

通知表の様式と評価の観点は、お住まいの自治体と学校によって異なります。

この記事は、国が示した文書に書かれていることと書かれていないことを整理したものであり、個別の学校の運用を説明するものではありません。

お子さんの評価について気になることがあるときは、担任の先生や学校にご相談ください。

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