小学3年生の子が「5級、受けてみたい」と言い出しました。
本人がやる気なのはうれしいのですが、私自身が、5級で何が出るのかをまったく知りませんでした。
面接があるのかどうかも、何分の試験なのかも、答えられませんでした。
問題集を買う前に、まず試験そのものの形を知っておきたいと思いました。
そこで、公益財団法人 日本英語検定協会が出している「5級の試験内容」のページを開いて、表を1行ずつ書き写しました。
この記事に書いてあるのは、協会が公式サイトに書いていたことと、書いていなかったことだけです。
英検5級は一次試験だけで、リーディング25分とリスニング約20分
先に結論を書きます。
協会は「試験は一次試験(リーディング・リスニング)のみです。任意でスピーキングテストも受験可能です」と書いています。
つまり、5級には面接の二次試験がありません。
全体像を1枚にすると、こうなります。
| 項目 | 協会の表記 |
|---|---|
| レベルの目安 | 中学初級程度 |
| 習得目標 | 使える英語の登竜門(基礎力定着) |
| 一次試験 | リーディング25分/リスニング約20分 |
| スピーキングテスト | 約3分(任意) |
| 二次試験 | なし |
| 受験会場 | 本会場/準会場での受験 |
一次試験の2つを足すと、机に向かっている時間は45分ほどという計算になります(25分+約20分の計算値)。
協会は5級について「英語の学習を始めて最初の目標となる級」「英語学習のステップの始まりです」という書き方をしていました。
英検5級の問題数は、協会の表を足すと50問だった
協会は「5級の試験内容」で、形式ごとの問題数を表にして出しています。
そこに載っている数字をそのまま足しました。
リーディングが25問、リスニングが25問で、合計50問です(協会の表にある各形式の問題数を足した計算値)。
リーディングは25分で25問なので、1問あたり1分という配分になります(計算値)。
読む量と時間の関係が、この2つの数字だけでかなりはっきりします。
リーディングとリスニングの問題数が25問ずつで同じというのは、5級の設計を知るうえでいちばん大きい事実でした。
読む練習だけを積んでも、半分までしか届かないということになります。
英検5級のリーディング25問は、3つの形式に分かれている
リーディングの3つの形式を、協会の表記のまま並べます。
| 形式・課題 | 形式・課題詳細 | 問題数 | 問題文の種類 | 解答形式 |
|---|---|---|---|---|
| 短文の語句空所補充 | 文脈に合う適切な語句を補う。 | 15 | 短文/会話文 | 4肢選択(選択肢印刷) |
| 会話文の文空所補充 | 会話文の空所に適切な文や語句を補う。 | 5 | 会話文 | 4肢選択(選択肢印刷) |
| 日本文付き短文の語句整序 | 日本文を読み、その意味に合うように与えられた語句を並べ替える。 | 5 | 短文 | 4肢選択(選択肢印刷) |
25問のうち15問、つまり6割が「短文の語句空所補充」です。
5級のリーディングには、長文の内容一致選択がありません。
協会の表を上の級と見比べると、そこが分かれ目でした。
5級で扱われる問題文の種類は「短文」と「会話文」の2つだけで、掲示・案内やEメールは出てきません。
「日本文付き短文の語句整序」の5問だけは、日本語の文が先に示されます。
単語を知っていても、英語の語順が入っていないと解けない形式です。
英検5級のリスニング25問は、3つとも「放送回数2回」と書かれている
リスニングも3つの形式に分かれていました。
協会の表では、3つの形式すべてに「放送回数2回」と書かれています。
1回で聞き取れなくても、もう1回流れるということです。
- 会話の応答文選択=10問。会話の最後の発話に対する応答として最も適切なものを補う。3肢選択で選択肢は読み上げられ、補助イラストが付く
- 会話の内容一致選択=5問。会話の内容に関する質問に答える。4肢選択で選択肢は印刷されている
- イラストの内容一致選択=10問。短文を聞いて、イラストの動作や状況を表すものを選ぶ。3肢選択で選択肢は読み上げられる
25問のうち20問は、選択肢が紙に印刷されていません。読み上げられるのを聞いて選びます。
これは5級のリスニングでいちばん見落としやすいところでした。
家で音源を流しながら台本を見せていると、この20問の練習にはなりません。
協会は5級のページから、過去1年ぶん(3回分)の問題冊子・リスニング原稿・リスニング音源・解答を無料で配っています。
音源はPart1からPart3まで別々に置かれているので、Part単位で使い分けられます。
英検5級に二次試験はなく、スピーキングテストは任意で受ける
5級にも「スピーキングテスト」という名前のものがあります。
ただ、これは面接会場に出向く二次試験とは別のものです。
協会は「スピーキングテストは級認定には影響せず、スピーキングテスト単位で合否判定されます」と書いています。
さらに「リーディングとリスニングの一次試験の合否に関係なく受験できるテストです」とも書かれていました。
5級に受かったかどうかは、リーディングとリスニングの2技能だけで決まります。
受けても受けなくても級の合否は変わらない、というのが協会の書き方でした。
ここを知らないまま「5級も面接がある」と思って身構えている家庭は少なくないと思います。
英検5級のスピーキングテストは約3分で、問題は4つ
任意とはいえ、中身も表になっています。
| 形式・課題 | 形式・課題詳細 | 問題数 | 解答形式 |
|---|---|---|---|
| 音読 | 20語程度のパッセージを読む | 1 | 録音型面接 |
| パッセージについての質問 | 音読したパッセージの内容についての質問に答える | 2 | 録音型面接 |
| 受験者自身のことなど | 日常生活の身近な事柄についての質問に答える(カードのトピックに直接関連しない内容も含む) | 1 | 録音型面接 |
合計4問で、試験時間は約3分と書かれています(表の問題数を足した計算値)。
読むのは「20語程度のパッセージ」です。
4級のスピーキングテストが「25語程度」なので、5級のほうが短く設定されています。
面接委員と向かい合うのではなく、録音型面接という形式である点も、協会の表にそのまま書かれていました。
英検5級の審査基準は、4技能とも「初歩的な」で統一されている
協会は「各級の審査基準」というページを別に持っています。
5級の欄を、書かれているとおりに写します。
| 項目 | 5級の審査基準 |
|---|---|
| 程度 | 初歩的な英語を理解することができ、またそれを使って表現することができる。 |
| 読む | 初歩的な語句や文を理解することができる。 |
| 聞く | 初歩的な語句や文を理解することができる。 |
| 話す | 初歩的な内容についてやりとりすることができる。 |
| 書く | 初歩的な語句や文を書くことができる。 |
4技能のどこにも「文章」という語がなく、すべて「語句や文」で止まっています。
ひとつ上の4級は、読むが「簡単な文章を理解することができる」に変わります。
単語と1文の世界から、文のかたまりの世界へ移る線が、協会の文言に引かれていました。
英検5級のCan-doリストは「必要な情報を読み取る」で止まっている
協会は級ごとに「英検Can-doリスト」も公開しています。
これは、その級に合格するのに求められる力を技能ごとの文章で書いたものです。
5級の読むは「短い文章から必要な情報を読み取ることができる」で、4級の「概要を読んで捉える」とは別の動作でした。
探す読み方と、つかむ読み方の違いです。
協会はタスク例まで載せていて、5級の読むにはこう書かれていました。
- 読む=日常のパンフレットなどから、自分が通える曜日に自分が体験したいスポーツを実施しているクラブはどれなのかを読み取る/学校での連絡事項から自分が所属するクラブ活動の活動場所を読み取る
- 聞く=店や公共交通機関などの簡単なアナウンスから自分が必要とする情報を聞き取る/天気予報などの簡単なアナウンスから自分が知りたい情報を聞き取る
- 話す=好き嫌いや普段することを含めて、自分自身のことをごく簡単に伝えたり質問に答えたりする
- 書く=趣味や好き嫌いなど、自分自身のことをごく簡単な表現で書く
どれも「全部を理解する」ではなく「自分に必要なところを1つ拾う」という書かれ方でした。
5級の全体像として協会が書いているのは「ゆっくりかつはっきりと話されれば」という条件付きの力です。
英検5級で出る場面と話題は、協会が名前で並べている
「5級の試験内容」には、主な場面・題材という欄があります。
そこに書かれていた語を、そのまま書き出します。
| 欄 | 協会が並べている語 |
|---|---|
| 場面・状況 | 家庭、学校、地域(各種店舗・公共施設を含む)、電話など |
| 話題 | 家族、友達、学校、趣味、旅行、買い物、スポーツ、映画、音楽、食事、天気、道案内、自己紹介、休日の予定、近況報告など |
4級以上に載っている「アナウンス」が、5級の場面・状況には入っていませんでした。
話題のほうにも「海外の文化」がありません。
協会は「同じ分野に属するものでも級によって問題文などの長さや内容が異なります」という但し書きを、同じ欄の下に置いています。
並んでいるのは、家の中と通学路で毎日起きていることばかりでした。
英検5級の合格基準スコアは419で、回によって変動しない
合否の決まり方も、協会が数字で公開しています。
5級の一次試験の合格基準スコア(英検CSEスコア)は419で、協会は「各級の合格基準スコアは変動しません」と書いています。
測定技能はリーディングとリスニングの2つです。
技能ごとの満点スコアは、5級は425点と示されていました。
2技能ぶんの満点は850点なので、419はその49.3%にあたります(425×2と419から出した計算値)。
ただし協会は、正答数からスコアを逆算することはできないとも書いています。
「スコアは各回の全答案採点後、統計的手法(Item Response Theory)を用いて算出しているため、受験者の皆さまがご自身の正答数でスコアを算出することはできません」という書き方でした。
なお、任意のスピーキングテストの合格基準スコアは、5級では266と別に示されています。
今日、英検5級のために家で確かめられること
調べ終わって、家で今日できることは3つでした。
- 協会のページから5級の過去問を1回分と、リスニング音源のPart1からPart3までを落とす。過去1年・3回分が無料で置かれています
- リスニングは、まず台本を伏せて流す。25問のうち20問は選択肢が紙に印刷されず、読み上げられます
- 「5級に面接はある?」という家の中の疑問に答えを出す。協会の書き方では二次試験はなく、スピーキングテストは任意です
この3つは、どれも協会が公開している表に書かれていることだけを根拠にしています。
足し算や割り算をした数字には、本文中に「計算値」と書き添えました。
試験の形式や時間は改定されることがあるので、受験の前には協会のページで最新の表記をご確認ください。
この記事は合否や学習効果を保証するものではなく、協会が公開している資料に書かれていることと書かれていないことを整理したものです。
お子さんの進み方で気になることがあるときは、ふだん見てくださっている先生にもご相談ください。
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