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ケンブリッジ英検とは何かを、公式サイトと文科省の資料だけで確かめた。レベル・盾の数え方・日本で受けられる日

子どもが通っている英語教室の掲示板に、見たことのない試験の名前が貼ってありました。

「ケンブリッジ英検 Pre A1 Starters 受付中」と書いてあります。

英検とTOEICなら名前くらいは知っていますが、ケンブリッジが付くと何が変わるのかが分かりませんでした。

検索して出てくる「世界で通用する試験」という説明だけでは、うちの子が受けていいものかどうかを決められませんでした。

そこで、試験を作っているCambridge English(ケンブリッジ大学出版・アセスメント)のページと、日本向けに出ている公開試験日程、それに文部科学省の資料を、上から順番に開いて読み直しました。

この記事に書いてあるのは、Cambridge Englishと文部科学省が出している資料に書いてあったことと、書いていなかったことだけです。

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ケンブリッジ英検とは、1つの試験ではなく「レベル別に並んだ資格試験の集まり」だった

先に結論を書きます。

ケンブリッジ英検とは、Cambridge English Qualifications という名前で並んでいる、レベル別の英語資格試験の総称でした。

公式ページの「Our exams」には、下から順に6つのまとまりが並んでいます。

Young learners(Pre A1からA2)、A2 Key/A2 Key for Schools、B1 Preliminary/for Schools、B2 First/for Schools、C1 Advanced、C2 Proficiency の6つです。

つまり「ケンブリッジ英検を受ける」と言うときは、この中のどれか1つを名指しで選ぶことになります。

日本語の呼び名にも幅があります。

文部科学省の資料では「ケンブリッジ英語検定」、日本の試験センターの案内では「ケンブリッジ英語検定」または「ケンブリッジ英検」と書かれています。

呼び名は違っても、指しているのは同じCambridge English Qualificationsです。

ケンブリッジ英検には合格ラインの「級」がなく、CEFRのレベルが軸になっている

英検は5級から1級まで、数字が小さいほど上でした。

ケンブリッジ英検は、その代わりにCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のA1からC2というレベルが軸になっています。

試験の名前そのものにレベルが入っているのが、いちばん分かりやすい違いです。

「A2 Key」なら、その試験が測っているのはA2です。

「B1 Preliminary」なら、測っているのはB1です。

試験名CEFRレベルCambridge English Scaleのスコア帯解答用紙の数試験時間の目安
Pre A1 StartersPre A1(公式ページにスコア帯の記載なし)3約45分
A1 MoversA1(同上)3約1時間
A2 FlyersA2(同上)3約1時間15分
A2 Key for Schools/A2 KeyA2120〜1393約2時間
B1 Preliminary for Schools/B1 PreliminaryB1140〜1594約2時間20分
B2 First for Schools/B2 FirstB2160〜1794約3時間30分
C1 AdvancedC1180〜1994約4時間
C2 ProficiencyC2200〜2304約4時間
出典=Cambridge English 各試験の Key facts 欄(2026年9月16日に閲覧)

小学生の子が最初に触れるのは、たいてい表のいちばん上の3つです。

ケンブリッジ英検の子ども向けは3つ。Starters・Movers・Flyersが階段になっている

子ども向けは Pre A1 Starters、A1 Movers、A2 Flyers の3つで、公式ページはこれを「young learners(若い学習者)向けの3つの資格」と説明しています。

3つとも、聞く・話す・読む・書くの4つを扱うと書かれています。

3つとも解答用紙は3つで、試験の形は「紙のテスト+面接官と対面で行うスピーキング」と明記されていました。

デジタル版も用意されていて、その場合は子どもが自分で作ったアバターが結果の紙に印刷されます。

時間は、Startersが約45分、Moversが約1時間、Flyersが約1時間15分です。

45分は、学校の授業1コマとほぼ同じ長さです。

公式ページには、3つの試験がそれぞれ何をできるようにするのかも並んでいました。

  • Pre A1 Starters=簡単な指示や質問が分かる/身近な人やものの名前が言える/ごく短い話を追える
  • A1 Movers=ごく簡単なやり取りが分かる/絵の助けを借りて短い話ができる/短い掲示や表示が読める
  • A2 Flyers=2文以上の指示が分かる/文と文をつなげて話せる/簡単な物語を話したり書いたりできる

出典=Cambridge English「Pre A1 Starters」「A1 Movers」「A2 Flyers」の各ページ(2026年9月16日に閲覧)。

ケンブリッジ英検の子ども向けには合否がない。結果は「盾」の数で返ってくる

ここが、親として読んでいていちばん驚いたところでした。

公式ページには「There’s no pass or fail(合格も不合格もない)」と書かれていて、受けた子ども全員が証明書を受け取ると説明されています。

証明書には、テストのパートごとに盾(shield)のマークが並びます。

盾は最大5つで、1つなら「その技能はまだ伸ばす余地が大きい」、5つなら「とてもよくできていて、ほとんどの問題に正しく答えた」という意味だと書かれていました。

つまり、返ってくるのは「受かった/落ちた」ではなく「どの技能がどのくらいだったか」です。

証明書の裏には、結果がCEFRのどこに当たるかも印刷されます。

そして公式ページは、次のステップの目安まで書いていました。

各技能で盾が4つか5つそろっていれば、次のレベルの準備を始める用意ができている、という書き方です。

証明書とは別に、強みと伸ばしどころを書いた Statement of Results も渡されます。

出典=Cambridge English「Pre A1 Starters Results」(2026年9月16日に閲覧)。

ケンブリッジ英検はA2 Keyから上がスコアになり、技能ごとに点が出る

子ども向けの3つを越えると、結果の返り方が変わります。

A2 Key以上では、Cambridge English Scale という共通の物差しの上に、数字でスコアが出ます。

公式ページによれば、受験者は読む・書く・聞く・話すの技能ごとにスコアを受け取り、さらに試験全体のスコアも受け取ります。

試験によっては Use of English の点も加わります。

同じ物差しの上に並ぶので、A2 KeyとB1 Preliminaryの結果を横に置いて、どれだけ進んだかを比べられる仕組みです。

もう1つ、日程表を読んでいて気づいたことがありました。

A2 Keyの紙のテストは、2026年6月の実施回を最後に取りやめると公式ページに書かれています。

ただし、これは大人向けのA2 Keyの話で、学校向けのA2 Key for Schoolsは紙とデジタルの両方が残ると明記されていました。

ケンブリッジ英検は日本でも受けられる。公開試験日程は3つの試験センターが出している

日本で受けられるのかどうかは、Cambridge Englishの日本語ページに載っている「2026-27年 公開試験日程」というPDFで確かめました。

このPDFの最後に、問い合わせ先と申し込み先として3つの試験センターの名前とURLが並んでいます。

河合塾、Justy、西日本試験センターの3つです。

子ども向けの3つがまとまって載っている日も、そのPDFの中にありました。

日程(PDF記載)実施する試験会場
2026年7月19日(日)Pre A1 Starters/A1 Movers/A2 Flyers/A2 Key for Schools/B1 Preliminary for Schools郁文館夢学園(東京・文京区)
2026年9月20日(日)Pre A1 Starters/A1 Movers/A2 Flyers/A2 Key for Schools/B1 Preliminary for Schools郁文館夢学園(東京・文京区)
2026年10月25日(日)Pre A1 Starters/A1 Movers/A2 Flyers岡山・就実小学校
2026年7月31日(金)YLE Movers/A2 Key for Schools佐野日本大学中等教育学校(栃木)
出典=Cambridge English「2026-27年 公開試験日程(2026年3月更新)」および河合塾ケンブリッジ英語検定事務局の試験日程ページ(2026年9月16日に閲覧)

PDFには「最少催行人数の規定等で試験によっては催行が見送られる場合もあります」という但し書きが付いています。

同じ但し書きの続きには、最新情報は受験を検討している試験センターに直接確認するように、とも書かれていました。

河合塾のページでは、実際に「定員に達したため締め切りました」と後から追記された回がありました。

つまり、日程表に載っているからといって、その日に必ず実施されるとは限らない書き方になっています。

ケンブリッジ英検の受験料は、公式の日程表には書かれていなかった

いくらかかるのかを知りたかったので、日程表のPDFを機械で調べました。

2026年9月16日に本文をテキスト化して数えたところ、「円」「¥」「検定料」「受験料」「料金」はいずれも0件でした。

つまり、日本向けの公開試験日程のPDFには、金額が1つも書かれていません。

金額は、申し込み先である各試験センターの案内の中にあります。

同じ試験でも案内を出しているセンターが違うので、金額を見るときは「どのセンターの、どの回か」をそろえて見る必要があります。

河合塾のページでも、金額は「受検料・お申し込み」という別のボタンの先にまとめられていました。

ここは推測で埋めずに、受けたい回を決めてから、そのセンターの案内で確かめるのが確実です。

ケンブリッジ英検は文部科学省の資料にも「ケンブリッジ英語検定」として載っている

日本の公的な文書に出てくるかどうかも確かめました。

文部科学省が作った「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」には、いちばん左の欄に「ケンブリッジ英語検定」が置かれています。

その欄には、A2 Key/for Schools、B1 Preliminary/for Schools、B2 First/for Schools、C1 Advanced、C2 Proficiency が、CEFRのどの高さに当たるかが図で示されています。

対照表の注には、範囲についての決まりも書かれていました。

「当該範囲を下回った場合にはCEFRの判定は行われず、当該範囲を上回った場合には当該範囲の上限に位置付けられているCEFRの判定が行われる」という書き方です。

ただし、この対照表が作られた背景には注意が必要です。

対照表は「大学入試英語成績提供システム」のために令和元年8月に作られたものでした。

そのシステム自体は、文部科学省の大学入試英語ポータルサイトに「令和2年度からの導入を見送ることとしました」と書かれています。

同じページには、システムを介さずに各大学が独自に英語資格・検定試験を使うことは可能である、とも書かれています。

出典=文部科学省「大学入試英語ポータルサイト」および「大学入試英語成績提供システム参加予定の資格・検定試験とCEFRとの対照表」(2026年9月16日に閲覧)。

ケンブリッジ英検と英検、家で比べるときに見るところは3つ

どちらが上かという話ではなく、返ってくるものが違います。

見るところケンブリッジ英検(子ども向け3つ)英検(一般的な級)
結果の形合否なし。技能ごとに盾が最大5つ級ごとの合否
受けたあとに残るもの全員が証明書を受け取る合格者が合格証明書を受け取る
レベルの表し方CEFR(Pre A1・A1・A2)級(5級・4級・3級…)
扱う技能聞く・話す・読む・書く級により異なる
出典=Cambridge English 各試験ページ(2026年9月16日に閲覧)。英検の欄は級により運用が異なるため、受ける級の公式案内で確かめてください

「落ちた」という経験を作りたくない年齢のうちは、合否が出ない形が向くことがあります。

一方で、周りの友だちと同じ物差しで話したい子には、級のほうが分かりやすいこともあります。

どちらが合うかは、子どもの性格と、いま何で伸びているかによって変わります。

ここは資料では決められないところなので、通っている教室の先生など、子どもを直接見ている人に相談するのが早いです。

ケンブリッジ英検を家で検討するとき、今日できること3つ

調べ終えて、家ですぐに動かせることは3つに絞れました。

  • 1つ目=受けるとしたらどれか、試験の名前を1つに決める。子どもが小学生なら Pre A1 Starters・A1 Movers・A2 Flyers のどれか。
  • 2つ目=Cambridge Englishの「2026-27年 公開試験日程」PDFを開いて、通える会場の回があるかを見る。無ければ、その年は候補から外す。
  • 3つ目=回を1つに決めてから、そのセンターの案内で申込期間と金額を確かめる。日程表側には金額が書かれていない。

逆に、いま決めなくていいのは「何級を目指すか」に当たる部分です。

子ども向けの3つには合否がないので、レベル選びを外しても「不合格」にはなりません。

公式ページの書き方に沿えば、盾が4つか5つそろった技能が増えてきたら、次のレベルを考える時期ということになります。

盾の数は、家で「次に何を練習するか」を決めるための材料として使えます。

お子さんに合うかどうかで迷うときは、通っている教室の先生など、直接見ている方にご相談ください。

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