
共通テストの英語の配点を、大学入試センターが公表している令和9年度の「出題教科・科目の出題方法等」と、令和8年度本試験の正解表で数えました。
塾や予備校の解説ではなく、大学入試センターのウェブサイトに置かれたPDFを1枚ずつ開いています。
気になったのは、200点という数字が英語の中でどう割られ、大学にどう渡るのかという点でした。
この記事に書いてあるのは、大学入試センターの資料に書いてあった数字と言葉だけです。
共通テストの英語の配点は、リーディング100点とリスニング100点の合計200点
答えから書きます。
令和9年度の「出題教科・科目の出題方法等」の表で、外国語『英語』の欄は【リーディング】80分(100点)、【リスニング】60分(100点)でした。
2つを足すと200点で、点数の重みは半分ずつです。
リスニングの試験時間60分には「うち解答時間30分」という書き添えが付いています。
| 区分 | 試験時間 | 配点 |
|---|---|---|
| 英語【リーディング】 | 80分 | 100点 |
| 英語【リスニング】 | 60分(うち解答時間30分) | 100点 |
| 英語の合計 | 140分 | 200点 |
表の合計の140分は、2つの試験時間を足しただけの数です。
同じ表で、ほかの教科の配点も並べて見ました。
- 国語=90分で200点
- 数学①・数学②=それぞれ70分で100点
- 地理歴史・公民、理科=1科目選択なら60分で100点
- 情報Ⅰ=60分で100点
国語と同じ200点を、英語は2つの試験を足して作る形でした。
同じ外国語でも、ドイツ語・フランス語・中国語・韓国語は【筆記】80分(200点)の1本です。
英語だけが、読む試験と聞く試験の2本立てになっています。
出題方法等の決まりは「受験者は,原則としてその両方を受験する」で、英語を選んだ人はリーディングとリスニングの両方を受けます。
注には「『英語』以外の外国語を受験した場合,【リスニング】を受験することはできない」という1文も付いていました。
リスニングの100点は、英語を選んだ人だけが持つ配点です。
共通テストの英語の配点と試験時間は、リーディング80分・リスニング60分
時間のほうも、実施要項で確かめました。
令和9年度の実施要項によると、共通テストの実施期日は令和9年1月16日(土)と17日(日)です。
外国語は第1日に置かれ、時間割は次のとおりでした。
| 試験 | 時間割(第1日) | 配点 |
|---|---|---|
| 英語【リーディング】 | 15:20~16:40 | 100点 |
| 英語【リスニング】 | 17:20~18:20 | 100点 |
リーディングが終わってからリスニングが始まるまで、40分の間があります。
受験案内の「試験概要」によると、この間は休憩時間です。
リスニングの60分のうち、音声問題を解く時間は30分でした。
残りは、配付されたICプレーヤーの作動確認と音量調節を受験者本人が行う時間です。
受験案内の進行表で、確認音声は約2分間、問題音声は約30分間でした。
音声は左右とも同じものがモノラルで流れます。
リスニングは、試験開始時刻の17:20までに入室していないと受けられない決まりです。
ほかの試験は、試験開始後20分以内の遅刻なら受験が認められます。
リスニングだけ、入室の締め切りが違う形でした。
リスニングの配慮についても、受験案内と実施要項に決まりがあります。
- 病気・負傷や障害等でリスニングに配慮を希望する場合=受験上の配慮を申請する
- 実施要項の15に並ぶ配慮の例=点字による出題・解答、試験時間の延長、リスニングの受験を免除など
- イヤホンが耳に装着できない場合=出願時に「イヤホン不適合措置」を申請し、ヘッドホンの貸与を受ける
イヤホン不適合措置は、受験上の配慮とは申請の方法が別になっています。
当日の動き方は、大学入試センターの令和9年度 受験案内「A 試験概要」に図で載っています。
共通テストの英語の配点を、令和8年度本試験の正解表で大問ごとに数えた
200点の中身を知るために、令和8年度本試験の「英語(リーディング)」と「英語(リスニング)」の正解表を開きました。
正解表には、問題番号ごとに配点の合計が括弧書きで添えられています。
| リーディングの大問 | 配点 |
|---|---|
| 第1問 | 6点 |
| 第2問 | 12点 |
| 第3問 | 9点 |
| 第4問 | 12点 |
| 第5問 | 16点 |
| 第6問 | 12点 |
| 第7問 | 16点 |
| 第8問 | 17点 |
リスニングの正解表も、同じように大問ごとの配点を書き写しました。
| リスニングの大問 | 配点 |
|---|---|
| 第1問 | 28点 |
| 第2問 | 12点 |
| 第3問 | 18点 |
| 第4問 | 12点 |
| 第5問 | 16点 |
| 第6問 | 14点 |
リーディングは8つの大問を足すと100点、リスニングは6つの大問を足すと100点になりました。
解答番号は、リーディングが1から44まで、リスニングが1から37までです。
2つの表から読み取れることを並べます。
- リーディングでいちばん重い大問=第8問の17点、いちばん軽い大問=第1問の6点
- リスニングでいちばん重い大問=第1問の28点で、全体の3割近く
- 1問あたりの配点=リーディングが2点から4点、リスニングが1点から5点
同じ大問の中でも、1問ごとの点数は揃っていませんでした。
正解表の注は「*は,全部正解の場合のみ点を与える」で、複数の解答をまとめて1つの点にする設問が両方の試験に入っていました。
リーディングの表には「-(ハイフン)でつながれた正解は,順序を問わない」という注も付いています。
大問ごとの点数は、出題方法等の表ではなく、試験のあとに発表される正解表で示されるものです。
実施要項の13でも、大学入試センターは「試験問題,正解・配点を試験実施後速やかに発表する」と定めていました。
令和9年度の大問ごとの配点は、令和9年度の試験が終わってから正解表で示されることになります。
共通テストの英語の配点の範囲は、高校の3科目とCEFR A1〜B1
200点ぶんの問題が何を範囲にしているのかを、令和9年度の問題作成方針で見ました。
出題方法等と問題作成方針の英語の欄を、要点だけ並べます。
- 出題範囲=「英語コミュニケーションⅠ」「英語コミュニケーションⅡ」「論理・表現Ⅰ」の3科目
- 問題のレベル=リーディング・リスニングとも、この3科目の目標と内容に対応したもの
- 目安=「CEFR の概ね A1〜B1 レベル」で、問題のテクスト・使用する語彙・タスクなどを設定
- 表記=アメリカ英語に加えて、場面設定によってイギリス英語を使うこともある
200点の問題は、高校1年・2年で学ぶ科目を土台に作られている形です。
高校の英語の授業で新しく学ぶ単語の数は、英語コミュニケーションⅠ〜Ⅲの内訳を告示で数えた記事にまとめています。↓

リスニングの音声は「多様な話者による現代の標準的な英語」で、1回読みと2回読みの両方の問題を含む構成でした。
受験案内の表で、流す回数は次のとおりです。
- 2回流す=第1問・第2問
- 1回流す=第3問・第4問・第5問・第6問
令和8年度の正解表に当てはめると、2回流れる第1問と第2問の配点を足して40点、1回だけ流れる第3問から第6問を足して60点になります。
リスニングの100点のうち、6割は1回しか聞けない問題に置かれていた計算です。
CEFRのA1〜B1が英検ではどのあたりに当たるのかは、CEFRと英検の対照表を文部科学省のPDFで読んだ記事で整理しました。↓

共通テストの英語の配点に対する平均点を、令和4年度から令和8年度まで並べた
配点が分かったので、100点満点のうち受験者が平均で何点を取っているのかも見ました。
令和8年度の「実施結果の概要」には、本試験の受験者数・平均点の推移が5年分載っています。
| 年度 | リーディング受験者数 | リーディング平均点 | リスニング受験者数 | リスニング平均点 |
|---|---|---|---|---|
| 令和4年度 | 480,762人 | 61.80 | 479,039人 | 59.45 |
| 令和5年度 | 463,985人 | 53.81 | 461,993人 | 62.35 |
| 令和6年度 | 449,328人 | 51.54 | 447,519人 | 67.24 |
| 令和7年度 | 453,668人 | 57.69 | 451,864人 | 61.31 |
| 令和8年度 | 455,114人 | 62.81 | 453,425人 | 54.65 |
2つの平均点を足すと、令和4年度が121.25点、令和5年度が116.16点、令和6年度が118.78点、令和7年度が119.00点、令和8年度が117.46点でした。
200点満点に対しては、5年とも58%から61%の間に収まっています。
どちらも100点満点で、平均点の幅はリーディングが51.54から62.81、リスニングが54.65から67.24でした。
リーディングとリスニングのどちらが高いかは、年度で入れ替わる結果です。
令和6年度はリスニングが15.70点高く、令和8年度はリーディングが8.16点高くなりました。
令和8年度の本試験では、どちらも最高点が100、最低点が0です。
標準偏差はリーディングが23.72、リスニングが18.40で、リーディングのほうが点数の散らばりが大きく出ています。
実施要項の12で得点調整の対象に挙げられているのは、地理歴史・公民・理科の科目の間でした。
対象になる科目は、この3つの教科の中だけで決められています。
平均点は年度ごとに動くので、100点という配点の中で何点を目指すかは、志望する大学の使い方から逆算するのが筋です。
共通テストの英語の配点は、9段階の段階表示でも示される
点数そのものとは別に、共通テストには「段階表示」という目盛りがあります。
実施要項の14によると、大学入試センターが大学に渡すものの中に、科目別得点の段階表示が入っていました。
英語は「リーディング,リスニング別得点の段階表示を提供する」という扱いです。
段階は9つで、境目は上から4%、11%、23%、40%、60%、77%、89%、96%の分位点になります。
令和8年度の段階表示換算表で、英語の欄を書き写しました。
| 段階 | リーディングの点数範囲 | リスニングの点数範囲 |
|---|---|---|
| 9段階 | 97~100 | 87~100 |
| 8段階 | 92~96 | 79~86 |
| 7段階 | 85~91 | 70~78 |
| 6段階 | 73~84 | 59~69 |
| 5段階 | 57~72 | 49~58 |
| 4段階 | 42~56 | 39~48 |
| 3段階 | 29~41 | 32~38 |
| 2段階 | 21~28 | 25~31 |
| 1段階 | 0~20 | 0~24 |
同じ100点満点でも、9段階に入る点数はリーディングが97点から、リスニングが87点からでした。
例えば80点は、リーディングでは6段階、リスニングでは8段階の範囲に入ります。
同じ点数でも、段階はリーディングとリスニングで別々に決まります。
段階表示を使うかどうか、使うならどう使うかについて、換算表は「各大学の募集要項等を確認してください」と案内していました。
共通テストの英語の配点を200点のまま使うかどうかは、各大学が決める
ここまでの200点は、大学入試センターが付ける点数です。
実施要項の1で、各大学は共通テストを「それぞれの判断と創意工夫に基づき,これを適切に利用する」ことになっています。
共通テストの英語の点数を入試でどう扱うかは、大学ごとに決める仕組みでした。
その前提になっているのが、大学への成績の渡し方です。
実施要項の14で、大学入試センターが各大学に提供するものの英語の扱いは次のとおりです。
- 個人別の科目別得点=「リーディング,リスニング別の得点」
- 段階表示=リーディング、リスニング別得点の段階表示
- 全受験者の平均点・標準偏差・段階ごとの人数=リーディング、リスニング別
大学の手元には、英語の合計点だけでなく、リーディングとリスニングの点数が別々に届きます。
リーディングとリスニングを何対何で見るのか、200点を何点に換算するのかは、志望校の募集要項の数字が答えです。
本人が自分の点数を知る方法も、実施要項の17で決まっていました。
出願時に希望した人は、共通テスト出願サイトのマイページで成績を閲覧する形で、閲覧期間は令和9年4月1日から4月30日までです。
大学に提供される成績の本人への開示は各大学の判断で、開示時期は令和9年4月1日以降になります。
英語の配点で親が確かめる4つ
- ①合計を確かめる=リーディング100点とリスニング100点で、合わせて200点
- ②時間を確かめる=リーディング80分、リスニング60分(うち解答時間30分)で、リスニングは17:20までに入室
- ③大問ごとの点数を確かめる=内訳は試験のあとに発表される正解表で示される
- ④志望校の使い方を確かめる=大学にはリーディングとリスニングの点数が別々に届き、扱い方は各大学の募集要項が決める
最新の内容は大学入試センターの公式ページでご確認ください。
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問題作成方針が並べていた「聞くこと」「読むこと」「話すこと」「書くこと」が学習指導要領でどう分けられているかは、4技能ではなく5つの領域で整理されていることを告示で確かめた記事にあります。↓

参考文献
- 令和9年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト 出題教科・科目の出題方法等(大学入試センター)
- 令和9年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項(大学入試センター)
- 令和9年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト問題作成方針(大学入試センター)
- 令和8年度 本試験の正解(大学入試センター)
- 令和8年度大学入学共通テスト 実施結果の概要(大学入試センター)
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