
英検1級とは何かを、公益財団法人 日本英語検定協会の公式ページだけで確かめました。
子どもが5級から順に積み上げていくと、3級・準2級・2級の先に準1級と1級が並びます。
開いたのは、協会の各級の審査基準・試験内容・英検CSEスコア・検定料・受験の状況の5つのページです。
この記事の数字は、その5ページに出ている表から写したものです。
英検1級とは、協会が最終目標に置いている級
結論から書くと、1級は協会が「英検の試験において最終目標となる級です」と説明している級になります。
説明の続きは「広く社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用できることが求められます」の一文でした。
子ども向けの級ではありません。
ひとつ下の準1級のページには「最終目標である1級の手前まで着実に力をつけているレベルで、およそ大学中級程度」とあります。
大学中級程度の、さらに上に置かれているのが1級という並びです。
- 1級=英検の試験において最終目標となる級
- 準1級=1級の手前まで力をつけているレベル・およそ大学中級程度
- 2級=高校卒業程度
- 3級=中学卒業程度
2級と3級の位置づけは、協会の級の説明で中学・高校の卒業に重ねられています。
つまり小中高の12年で届く範囲は2級までで、準1級と1級はその外側にあるという設計でした。
英検1級の審査基準とは、「社会性の高い幅広い分野」の4行
各級の審査基準のページには、技能ごとに1行ずつの文が並びます。
1級の4行は次のとおりです。
- 読む=社会性の高い幅広い分野の文章を理解することができる
- 聞く=社会性の高い幅広い内容を理解することができる
- 話す=社会性の高い幅広い話題についてやりとりすることができる
- 書く=社会性の高い幅広い話題についてまとまりのある文章を書くことができる
同じページで準1級の4行を見ると、違いは1語しかありません。
準1級は「社会性の高い分野」、1級は「社会性の高い幅広い分野」でした。
1級と準1級を分けている言葉は「幅広い」の3文字だけです。
審査基準に語数の目安は並んでいません。
分野の広さで線が引かれていると読むのが、この4行に忠実な読み方になります。
英検1級の一次試験は、100分と約35分の2つに分かれる
試験内容のページに出ている一次試験の時間は、リーディング・ライティングで100分です。
リスニングは別枠で約35分でした。
準1級の同じ欄は90分と約30分なので、1級は合わせて15分ほど長くなります。
| 級 | 一次(リーディング・ライティング) | 一次(リスニング) | 二次(面接) |
|---|---|---|---|
| 1級 | 100分 | 約35分 | 約10分 |
| 準1級 | 90分 | 約30分 | 約8分 |
一次試験で測るのはリーディング・リスニング・ライティングの3技能です。
スピーキングは二次試験で別に測られます。
この3技能+1技能の分け方は、3級から上の級で共通していました。
4級と5級だけは一次がリーディングとリスニングの2技能で、スピーキングテストは合否と切り離されています。
その仕組みは英検4級・5級のスピーキングテストを協会の公式ページで確かめた記事にまとめました。↓

英検1級の二次試験とは、約10分の英語での面接
二次試験の欄に並ぶのは「英語での面接約10分」の一行です。
準1級は約8分、ここでも1級のほうが長く取られています。
面接が課される級は3級から上で、4級と5級の一次試験には面接がありません。
小学生の親が最初に面接とぶつかるのは3級ということになります。
面接が始まる級と当日の流れは英検の面接が始まるのは3級からだと公式の試験内容ページで確かめた記事で確かめています。↓

1級の面接だけが特別な形式というわけではなく、時間の長さが違うという整理になります。
英検1級の合格基準スコアは一次2028・二次602
合否は点数ではなく、英検CSEスコアという尺度で判定されます。
協会は英検CSEスコアを「ユニバーサルなスコア尺度CSE(Common Scale for English)を英検の各級で表記したもの」と説明しています。
級ごとの合格基準スコアは固定で、回によって動きません。
| 級 | 一次試験の合格基準スコア | 二次試験の合格基準スコア |
|---|---|---|
| 1級 | 2028 | 602 |
| 準1級 | 1792 | 512 |
| 2級 | 1520 | 460 |
| 準2級プラス | 1402 | 427 |
| 準2級 | 1322 | 406 |
| 3級 | 1103 | 353 |
| 4級 | 622 | 324 |
| 5級 | 419 | 266 |
1級の2028は、2級の1520より508だけ高い位置にあります。
4級と5級の二次試験の欄に並ぶ324と266は、合否とは別に返るスピーキングテストのスコアです。
固定の基準で合否が決まる仕組みは、英検の合格点は級ごとに固定されていたことを協会の公式ページで確かめた記事で級ごとに並べました。↓

英検1級の検定料は本会場12,400円で準会場の扱いがない
検定料は、一次試験と二次試験をどの会場で受けるかの組み合わせで決まります。
1級は12,400円で、8つの級でいちばん高い額です。
| 級 | 一次が準会場・二次が本会場(税込) | 一次も二次も本会場(税込) |
|---|---|---|
| 1級 | - | 12,400円 |
| 準1級 | - | 10,400円 |
| 2級 | 6,800円 | 9,000円 |
| 準2級プラス | 6,300円 | 8,600円 |
| 準2級 | 6,000円 | 8,400円 |
| 3級 | 4,900円 | 6,800円 |
| 4級 | 2,800円 | 4,600円 |
| 5級 | 2,400円 | 4,000円 |
1級と準1級は準会場では受けられません。
準会場は、協会が準会場として認めた団体が設置する試験会場です。
学校や塾がその団体に当たります。
2級以下なら準会場のほうが安く、2級では2,200円の差が出ます。
5級の4,000円と並べると、1級は3倍を超える金額でした。
二次だけを落とした場合は一次免除の制度があり、翌年度の同じ回まで一次試験を受け直さずに申し込めます。
1級を目指す家計でいちばん効くのは、この一次免除の使い方です。
英検1級を受ける人は、志願者4,543,122人のどこにいるか
協会の受験の状況のページに、年度ごとの志願者数が並びます。
2025年度実施分は4,543,122人でした。
| 年度 | 志願者数 |
|---|---|
| 2025年度実施分 | 4,543,122人 |
| 2024年度実施分 | 4,489,999人 |
| 2023年度実施分 | 4,503,698人 |
| 2022年度実施分 | 4,205,920人 |
| 2021年度実施分 | 4,102,668人 |
同じページには、学校段階ごとの人数も出ています。
| 学校段階 | 2025年度実施分の志願者数 |
|---|---|
| 小学校以下 | 516,844人 |
| 中学・高等学校(高専含む) | 3,144,528人 |
| 大学(短大・専修学校含む) | 41,963人 |
| その他 | 839,787人 |
4,543,122人のうち、中学・高校が3,144,528人で全体の約69%を占めます。
小学校以下の516,844人は約11%でした。
大学段階は41,963人で、全体の約0.9%にとどまります。
1級を受ける人の多くが大学生以上だとすれば、そのパイ自体がこの0.9%の中にあります。
つまり小中高生の親が1級を射程に入れるのは、かなり先の話という数字でした。
英検1級とは何かを踏まえて、親が確かめること
ここまでの数字を、子どもの級を決めるときに見る順番へ並べ直しました。
級を決める前に確かめる5つ
- ①到達点を確かめる=小中高の12年で制度が重ねているのは2級までで、準1級と1級はその外側
- ②差を確かめる=1級と準1級の審査基準の違いは「幅広い」の3文字だけ
- ③基準を確かめる=合格基準スコアは固定で、1級は一次2028・二次602
- ④金額を確かめる=1級は本会場12,400円のみで、準会場では受けられない
- ⑤順番を確かめる=面接が始まるのは3級からで、4級と5級は一次に面接なし
1級は、子どもの級を選ぶ場面で実際に候補になる級ではありません。
それでも到達点の形を知っておくと、3級や準2級をどこまで急ぐ話なのかが決めやすくなります。
最新の検定料と試験内容は、日本英語検定協会の公式ページでご確認ください。
あわせて読みたい
子どもが現実に射程に入れる上限は、英検2級は高校生にとって「高校卒業程度」の級だったと公式で確かめた記事にまとめています。↓

級ではなく英検CSEスコアで線が引かれている理由は、CEFRと英検の対照表を文部科学省のPDFで読み直した記事で確かめました。↓

参考文献
- 各級の審査基準(公益財団法人 日本英語検定協会)
- 1級の過去問・試験内容(公益財団法人 日本英語検定協会)
- 準1級の過去問・試験内容(公益財団法人 日本英語検定協会)
- 英検CSEスコアとは(公益財団法人 日本英語検定協会)
- 検定料(公益財団法人 日本英語検定協会)
- 受験の状況(公益財団法人 日本英語検定協会)
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