英語のプリスクールの説明会で、無償化の対象になる場合があります、と言われました。
月謝が高いので、対象になるならありがたい話です。
ただ、何を根拠にそう言っているのかが分かりませんでした。
園なのか、習い事なのか、その線がどこにあるのかも分かりませんでした。
そこで、こども家庭庁が出している幼児教育・保育の無償化のページを開いて読み直しました。
この記事に書いてあるのは、そのページに書いてあったことと、書いていなかったことだけです。
幼児教育・保育の無償化のページに「英語教室」という言葉は出てこない
先に、探して無かったものから書きます。
こども家庭庁の「幼児教育・保育の無償化」のページのHTMLを取得し、タグを外した本文を機械で数えたところ、「習い事」「教室」「英会話」「学習塾」「インターナショナル」はすべて0件でした。
「英語」だけは1件ありましたが、これは本文の説明ではありません。
ページの冒頭にある多言語版へのリンク(英語・繁体字中国語・簡体字中国語・韓国語・ポルトガル語・スペイン語)の言語名でした。
つまり、このページは英語の習い事について何も書いていません。
数えた日は2026年9月16日です。
幼児教育・保育の無償化が始まったのは令和元年10月
制度の開始時期は、ページの見出しにそのまま書かれています。
「令和元年10月から幼児教育・保育の無償化がスタート」と書かれています。
対象になる子どもの範囲も、同じ場所に2行で書かれています。
- 幼稚園、保育所、認定こども園などを利用する3歳から5歳児クラスのこどもたちの利用料が無料
- 住民税非課税世帯の0歳から2歳児クラスまでのこどもたちの利用料が無料
3歳から5歳は全ての子、0歳から2歳は住民税非課税世帯、という2段構えです。
ここで無料になると書かれているのは、利用料です。
給食費や行事費など、利用料以外のものについては、この行には書かれていません。
幼児教育の無償化で対象として並んでいるのは5つの区分
ページには、対象が区分ごとに見出しを分けて並んでいます。
| 区分 | ページに書かれている条件 | 無料になる範囲 |
|---|---|---|
| 幼稚園、保育所、認定こども園等 | 3歳から5歳までの全てのこども。地域型保育も同様 | 利用料が無料 |
| 企業主導型保育事業 | 利用している施設に必要書類の提出を行う | 標準的な利用料の金額が無料 |
| 幼稚園の預かり保育 | 市町村から「保育の必要性の認定」を受ける | 利用日数に応じて月額1.13万円までの範囲 |
| 認可外保育施設等 | 市町村から「保育の必要性の認定」を受ける | 3歳から5歳は月額3.7万円まで |
| 就学前の障害児の発達支援 | ― | 3歳から5歳の利用料が無料 |
この5つの中に、英語教室や習い事という区分はありません。
ページの下には「より詳しくは、お住まいの市町村の担当窓口へお問い合わせください」という一文も置かれています。
制度の最終的な扱いは、市町村の窓口の話になります。
幼児教育の無償化で鍵になるのは「保育の必要性の認定」
5つの区分を見比べると、条件が付いているものが2つあります。
幼稚園の預かり保育と認可外保育施設等は、どちらも「お住いの市町村から『保育の必要性の認定』を受ける必要があります」と書かれています。
この認定が無ければ、この2つの区分では無償化の対象になりません。
認定の中身がどういうものかは、このページには書かれていませんでした。
「保育の必要性」という言葉が2回出てくるだけで、認定の基準は別のところにあります。
つまり、園の側が「対象になります」と言っても、認定が要る区分ならその手続きが先にあります。
幼児教育の無償化で、認可外保育施設等に入るものの一覧
認可外保育施設等という区分の中身も、ページに書かれています。
「認可外保育施設に加え、一時預かり事業、病児保育事業、ファミリー・サポート・センター事業を対象とします」という表記です。
上限額も、年齢と世帯で分かれています。
- 3歳から5歳までのこどもたち=月額3.7万円まで
- 0歳から2歳までの住民税非課税世帯のこどもたち=月額4.2万円まで
ここに名前が挙がっているのは事業の種類であって、そこで何語で保育するかは条件として書かれていません。
英語で保育する施設が認可外保育施設として届け出ているかどうかは、施設ごとに違います。
そこはページからは分からないので、施設に聞く話になります。
幼児教育の無償化で、幼稚園の預かり保育の上限が2つある理由
預かり保育の欄には、上限額が2つ書かれています。
通常は月額1.13万円まで、満3歳になった日から最初の3月31日までの住民税非課税世帯のこどもは月額1.63万円まで、と書かれています。
満3歳になった日から最初の3月31日まで、という区切り方がされています。
年度の途中で3歳になった子の扱いを、別に書いてあるということです。
上限額は「利用日数に応じて」の範囲だとも書かれていて、通った日数によって変わります。
定額で全額が戻る形ではありません。
幼児教育の無償化は「子ども・子育て支援法」の改正で作られている
この制度が何を根拠にしているかも、同じページに並んでいます。
法令等の欄の先頭にあるのは「子ども・子育て支援法の一部を改正する法律」です。
条文と新旧対照表のPDFが、それぞれリンクで置かれています。
あわせて、政令と内閣府令も並んでいます。
- 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等及び経過措置に関する政令
- 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律施行規則の一部を改正する内閣府令
- 特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準の一部を改正する内閣府令
つまり無償化は、教育の制度ではなく子ども・子育て支援の制度の側に作られています。
根拠法の名前に「教育」ではなく「子ども・子育て支援」が入っているところが、この制度の性格を表しています。
習い事の月謝がこの枠に入らないのは、そもそも支援の対象が施設の利用料として設計されているからです。
幼児教育の無償化が決まった経緯も、同じページから読める
関連情報の欄には、制度が決まる前の資料も置かれています。
「幼児教育・高等教育無償化の制度の具体化に向けた方針(平成30年12月28日関係閣僚合意)」という名前のPDFです。
幼児教育と高等教育が、1つの方針の中で並べられていたことが分かります。
概要と参考資料も、それぞれ別のPDFで公開されています。
令和元年10月の開始より前に、方針が閣僚合意として決まっていた、という順番です。
このページには、地方自治体向けの説明会の資料へのリンクも残っています。
制度の細かい運用は、その説明会の資料や実務フローの側に書かれています。
幼児教育の無償化について、この記事で分からなかったこと
ページを読んでも分からなかったことが3つあります。
- 英語のプリスクールが認可外保育施設として届け出ているかどうか(施設ごとに違います)
- 「保育の必要性の認定」の基準(このページには書かれていませんでした)
- 利用料以外の費用(給食費・教材費など)の扱い
この3つは、今回開いたページに書かれていなかったので、分からないと書いておきます。
こども家庭庁は、同じページで実務向けの資料も公開しています。
「幼児教育・保育の無償化に関するFAQ」というPDFがその1つです。
条件の細かいところは、そちらに書かれている可能性があります。
幼児教育の無償化を、英語の園で確かめるときの聞き方
ここまでで分かったことを、聞き方に置き換えます。
- 「この施設は認可外保育施設として届け出ていますか」=無償化のページに区分として載っているのはこの形
- 「保育の必要性の認定は必要ですか」=預かり保育と認可外保育施設等は認定が前提と書かれている
- 「無料になるのは利用料だけですか」=ページに書かれているのは利用料についての記述
どれも、こども家庭庁のページに出てくる言葉をそのまま使っています。
金額はすべて、ページに書かれている上限額の表記をそのまま写しました。
取得した日は2026年9月16日です。
実際に対象になるかどうかは、お住まいの市町村の担当窓口でご確認ください。
この記事は特定の施設が無償化の対象になることを保証するものではなく、公開されているページに書いてあることと書いていないことを整理したものです。
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