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小学校の英語の教科書の内容を、令和8年度使用の目録で6社ぜんぶ数えた。5年生と6年生の分しか載っていない

小学校の英語の教科書の内容を、令和8年度使用の教科書目録で1社ずつ数えました。

5年生の授業参観で教科書を見たのですが、何がどれだけ入っているのかを数えたくなりました。

出版社のパンフレットではなく、文部科学省が作成している「小学校用教科書目録(令和8年度使用)」のPDFを開いています。

この記事に書いてあるのは、その目録と文部科学省のページに書いてあったことだけです。

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小学校の英語の教科書は、5年生と6年生の分しか目録に無い

目録の「外国語 英語」のページを開きました。

使用学年の欄に並んでいたのは、5・6・5・6 の3種類だけでした。

3年生と4年生の英語の教科書は、1冊も載っていません。

3・4年生に検定教科書は無いということです。

理由は、3・4年生の「外国語活動」が教科ではないところにあります。

教科書の定義は「教科書の発行に関する臨時措置法」第2条にあり、「教育課程の構成に応じて組織排列された教科の主たる教材」です。

教科ではない時間には、この定義に当てはまる本が存在しないという形でした。

3・4年生の外国語活動が何をやる時間なのかは、外国語活動とは何かを施行規則で確かめた記事にまとめています。↓

小学校の英語の教科書の内容は、6社の中から選ばれている

外国語のページに載っていた発行者は6社でした。

発行者の番号と略称で、2(東書)・9(開隆堂)・15(三省堂)・17(教出)・38(光村)・61(啓林館)です。

5年生用の書目を、判型・ページ数・予定定価の順に書き出しました。

発行者書名(5年)判型ページ数予定定価
東書NEW HORIZON Elementary English Course 5A4106292円
開隆堂Junior Sunshine 5A4138294円
三省堂CROWN Jr. 5A4122337円
教出ONE WORLD Smiles 5AB140374円
光村Here We Go! 5AB153374円
啓林館Blue Sky elementary 5A4152374円

ページ数は106から153まで、1.4倍の開きがありました。

予定定価は292円から374円で、いちばん高い本といちばん安い本の差は82円です。

検定済年は6社とも「令5」で揃っていました。

予定定価に消費税は乗りません。検定済教科書の譲渡は消費税法第6条・別表第二第十二号で非課税とされていて、税込と税抜を分ける必要がないからです(国税庁 タックスアンサーNo.6233)。

6年生用も同じ6社から出ていて、ページ数は東書が106、開隆堂が138、三省堂が122、教出と光村が140台から145、啓林館が152でした。

小学校の英語の教科書には、辞書のような別冊が付く社がある

目録をよく見ると、5・6年でまとめて1冊という行がありました。

東書の「My Picture Dictionary」が82ページ、開隆堂の「Junior Sunshine 5 Word Book」が80ページ、三省堂の「CROWN Jr. My Dictionary」が37ページです。

Word Bookのほうは5年用と6年用でそれぞれ出ていました。

同じ社を選んでも、配られる冊数が変わります。

家に持ち帰ってくる本が2冊ある場合、片方は単語を引くための本でした。

教出・光村・啓林館の3社は、この別冊が目録に載っていません。

小学校の英語の教科書の内容を決めているのは、告示に書かれた語数と領域

教科書は自由に作られているわけではありませんでした。

臨時措置法第2条の定義には「文部科学大臣の検定を経たもの又は文部科学省が著作の名義を有するもの」という条件が付いています。

その検定の基準になるのが学習指導要領で、小学校の外国語が扱う語は600〜700語程度でした。

6社のページ数が違っても、入っている語の範囲は同じ枠の中にあります。

600〜700語を1コマあたりに割り戻すと2.9〜3.4語で、その数え方は小学生の英語の単語を告示で数えた記事に書きました。↓

授業のコマ数のほうは、5・6年が年70単位時間です。

小学校の英語の教科書は、目録に載っているものからしか選べない

目録のはしがきに、2つの条文が挙げられていました。

1つ目は「この教科書目録は、『教科書の発行に関する臨時措置法』第6条第1項の規定により、指定教科書発行者の届出に基づき文部科学省において作成したものです」です。

2つ目は「義務教育諸学校において使用する教科書は、『義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律』第13条第6項等の規定により、すべて教科書目録に登載された教科書のうちから採択しなければなりません」でした。

学校が独自に選んだ市販の本を、教科書にはできません。

例外として「学校教育法附則第9条の規定による教科用図書を除く」という但し書きが付いています。

そして学校教育法第34条には、小学校では検定済教科書か文部科学省著作教科書を「使用しなければならない」とあります。

使う義務のほうも条文で決まっていました。

小学校の英語の教科書は無償で配られる

費用のことも公式ページで確かめました。

文部科学省の「教科書無償給与制度」のページによれば、この制度は「憲法第26条に掲げる義務教育無償の精神をより広く実現するもの」です。

根拠になる法律は2本で、「義務教育諸学校の教科用図書の無償に関する法律」が昭和37年3月31日公布、「義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律」が昭和38年12月21日公布でした。

対象は「国・公・私立の義務教育諸学校の全児童生徒」で、範囲は「その使用する全教科の教科書」です。

私立の小学校に通っていても、教科書そのものは無償で給与されます。

小・中学校の全学年に無償給与が行き渡ったのは昭和44年度でした。

目録の予定定価292円から374円という金額は、家庭が払う額ではなく、国が発行者に支払う側の金額として置かれた数字です。

小学校の英語の教科書を選ぶのは市町村の教育委員会で、原則4年間同じ

どの社の教科書になるかを決めるのは、学校ではありませんでした。

文部科学省の「教科書採択の方法」のページでは、公立学校の採択権限は「その学校を設置する市町村や都道府県の教育委員会」にあり、国・私立学校は「校長」が持つとされています。

採択権者は都道府県の選定資料を参考にしたうえで、独自に調査・研究して「種目ごとに一種の教科書を採択」します。

期間は「原則として、4年間同一の教科書を採択することとされている」で、根拠は無償措置法第10条〜第17条と地教行法第48条でした。

入学の年の教科書が、卒業まで同じとは限りません。

2以上の市町村でつくる採択地区(共同採択地区)もあり、令和6年6月現在で全国581地区、1地区は平均して約3市町村で構成されています。

教科書展示会は6月から7月の間の一定期間に開かれるので、実物を見たい場合はこの時期です。

小学校の英語の教科書には、拡大教科書とデジタル版の予定が全社に付いている

目録の記号の欄に「※」と「◆」が並んでいました。

※は「障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律」第6条第1項に基づく拡大教科書の発行予定がある印です。

◆は学校教育法第34条第2項に規定する学習者用デジタル教科書の発行予定がある印でした。

外国語の6社は、5年・6年のすべての書目に「※/◆」の両方が付いていました。

紙の本が読みにくい場合の選択肢が、目録の時点で全社に用意されている形です。

学習者用デジタル教科書の位置づけは、デジタル教科書と英語の授業を条文で確かめた記事に書いています。↓

小学校の英語の教科書で親が確かめる4つ

  • ①学年を確かめる=検定教科書があるのは5年生と6年生だけで、3・4年生には無い
  • ②冊数を確かめる=東書・開隆堂・三省堂は単語用の別冊が目録に載っている
  • ③選んだ人を確かめる=決めたのは市町村か都道府県の教育委員会で、原則4年間同じ
  • ④無償だと知る=国公私立の全児童生徒が対象で、範囲は使用する全教科

この記事の数字は、2026年9月26日に文部科学省のウェブサイトで公開されている目録とページから写しました。

目録は毎年4月に作り直されるので、入学や進級の前に最新版でご確認ください。

あわせて読みたい

5・6年の英語が年70単位時間でどう割られているかは、小学校の英語の授業時数を省令の別表で数えた記事にあります。↓

教科書ではない教材を家で足すときの線引きは、小学生の英語教材を文科省の資料で整理した記事で分けました。↓

参考文献

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